技術講座 一般
髄液細胞の一般検査法
稲垣 清剛
1
1安城更生病院臨床検査技術科
pp.1453-1460
発行日 1988年12月1日
Published Date 1988/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205522
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サマリー
髄液検査の中で細胞数算定はもっとも重要であるが,健常値は低いため,数えるべき細胞とそうでないものとをしっかり区別する必要がある.また,赤血球混入時の細胞補正は必ず実施し,補正前と補正後の数をともに報告する.細胞種類では検体処理を適切に行うと同時に,変性像や悪性腫瘍を主とした異型細胞の形態制定を確実に会得することが重要である.特に,腫瘍細胞は神経系原発の各種腫瘍,白血病や悪性リンパ腫の浸潤,上皮性の転移など,さまざまな細胞が出現する可能性がある.いずれにしても髄液は細胞変性が早く,簡単に採取できないので,検査は速やかにかつ慎重に行わなければならない.
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