技術講座 一般
実践 髄液一般検査法
大田 喜孝
1
,
伊藤 園江
1
,
田平 泰徳
1
1医療法人雪ノ聖母会聖マリア病院中央臨床検査センター
pp.739-747
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101790
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新しい知見
脳脊髄液(髄液)は中枢神経系の病態を知るための格好の材料であり,特に髄液一般検査は早急な対応を必要とする髄膜炎・脳炎の診断に欠くことのできない検査法である.しかし,その実施項目や方法には施設間の差があり,過去の慣習のまま施行されてきた古典的な検査項目を採用している施設も少なくはなかった.2002年8月に日本臨床衛生検査技師会より髄液検査の標準化を目的とし,ガイドライン「髄液検査法2002」が上梓され,これまで疑問視されてきた髄液の取り扱い法や細胞算定法,化学物質の測定意義などについて,理論に基づいた明確な見解が示された.近年,本ガイドラインが徐々に定着する動きが見られ,施設内での手技の統一や検査項目の見直し,また基準値の検討なども進められるようになってきた.
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