技術講座 血清
HBc抗体検出法とその意義
大森 友幸
1
,
鵜沼 直雄
2
1三井記念病院中央検査部
2三井記念病院消化器センター内科
pp.1442-1446
発行日 1988年12月1日
Published Date 1988/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205520
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サマリー
HBc抗体の検査法には,トータルのHBc抗体を検出するEIA法とPHA法,IgGクラスHBc抗体のみを検出するIAHA法,およびIgMクラスHBc抗体を検出するためのEIA法などがある.IAHA法およびIgMクラスHBc抗体検出のEIA法は,急性感染と持続感染の鑑別に有用である.特に,HBs抗原の検出時期を失したB型急性肝炎例には,IgMクラスHBc抗体検出法が有用な検査法である.PHA法,ElA法は疫学的な目的に多く用いられているが,HBs抗原陰性の肝疾患例において,HBc抗体が高力価陽性の場合,HBV持続感染の可能性を考える必要があることから有用な検査法である.
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