病気のはなし
骨肉腫
立石 昭夫
1
1帝京大学医学部整形外科
pp.1560-1565
発行日 1989年12月1日
Published Date 1989/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205267
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
サマリー
骨肉腫は骨に発生する悪性腫瘍の中で最も頻度が高く,また悪性度も高い腫瘍である。かつてはその生命の予後は極めて悪く,5年生存率は15%前後であったが,近年,強力な化学療法を行うようになってしだいに改善され,50〜60%となっている.
最近この腫瘍は二つの面で注目を浴びている.その一つは,先に述べたような化学療法の併用による予後の改善であるが,もう一つは,その手術療法である.骨肉腫に対する手術療法は,かつては四肢の切断術が唯一の方法であったが,最近では腫瘍を切除して患肢を残す,いわゆる患肢温存療法が行われている.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.