免疫化学検査法 Ⅱ 測定法の実際
8・ホルモン
G 膵・消化管ホルモン
④グルカゴン
大星 千鶴子
1
,
弘田 明成
1
,
島 健二
2
1徳島大学医学部附属病院検査部
2徳島大学医学部臨床検査医学講座
pp.871-873
発行日 1988年6月15日
Published Date 1988/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204628
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グルカゴンとは
グルカゴンは,29個のアミノ酸から成る,分子量3,485の直鎖のポリペプチドである.グルカゴンの測定には,かつては生物学的方法が用いられていたが,感度,精度とも不十分なうえ,その手技の煩雑さなどのため一般に普及するには至らなかった.近年,Ungerら1)によるグルカゴンのRIAが開発されて以来,測定法は急速に進歩を遂げ,現在特殊な場合を除き,すべてRIAによる測定がなされている.グルカゴンの測定には,免疫学的測定法一般にまつわる問題点と,グルカゴンの測定法そのものに特異的なそれとがある.今日ではそれらの多くが解決され,キット化により容易に測定が可能となったが,なお未解決の問題点も多い.
本稿では,グルカゴンの測定法の実際とともに,それに関する問題点について述べたい.
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