目指せ!一般検査の精度向上
―尿沈渣検査の精度向上:6―尿沈渣成分の鑑別―円柱類
田中 佳
1
1金沢医科大学病院医療技術部臨床検査部門
pp.1304-1308
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102658
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はじめに
円柱は尿沈渣検査に特有の成分であり腎疾患に対する臨床的意義が高い.近年,尿中有形成分分析装置の性能が向上してきているが,円柱の鑑別能力に関してはいまだ限界がある.現段階では,顕微鏡による技術者の目が唯一の最終鑑別手段である.
表に日本臨床検査標準協議会(Japanese Committee for Clinical Laboratory Standards,JCCLS)の尿沈渣検査の円柱分類基準(JCCLS GP1-3)1)を示す.尿沈渣においても検査の標準化は重要であり,各施設が統一化された基準に従って分類する必要がある.そのうえでさらなる精度向上を目指すためには,鑑別技術の習得だけでなく,円柱の成因と臨床的意義を理解して鏡検することが有用である.
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