検査ファイル 用語
EIAとELISA
中島 公雄
1
1横須賀共済病院中央検査科
pp.1406-1407
発行日 1987年12月1日
Published Date 1987/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204359
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1.EIAとは
enzyme immunoassay(エンザイムイムノアッセイ)の略号であって,酵素を標識物質とし抗原抗体反応を利用して,抗原あるいは抗体を測定する方法をいう.ほぼ同義語として,酵素免疫測定法,enzymoimmunoassay,enzyme labeled immunoassay,enzyme linked immunoassay,enzyme coupled immunoassay,"エライザ""エリザ"(enzyme linked immunosorbent assay;ELISA)などがある.
抗原抗体反応は古くから微量の抗原あるいは抗体を検出する手段として利用されてきた.多価抗原と抗体との反応の結果生じる沈降物は肉眼でも観察でき,ゲル内免疫拡散法として現在も用いられている.しかし,より微量の抗原あるいは抗体を検出しようとするとき,その沈降物は肉眼では観察できないほど少量となってくる.そこで,それを観察しうるなんらかの"しるし",すなわち標識が必要となる.これが標識免疫測定法(labeled immunoassay)である.この標識物質には赤血球を用いた方法が古くから行われてきた.
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