技術講座 生理
小児脳波のとりかた
山磨 康子
1
,
大田原 俊輔
1
1岡山大学・小児神経科
pp.1293-1298
発行日 1987年11月1日
Published Date 1987/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204321
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脳波は生きている脳の機能を安全かつ簡便にしかも継時的,動的に把握しうるきわめて優れた検査法であり,幼弱な小児,重篤な症例にも広く応用しうる.一般に発達障害,熱性痙攣,てんかんをはじめ出生前および周生期の脳障害に起因する中枢神経疾患は小児期に多く,小児科および小児神経科領域では脳波検査の適応が多く,日常診療上不可欠の検査法である(表1).
記録法(とりかた)は基本的には成人の場合と同じであるが,特に乳幼児および精神遅滞児では聞き分けがなく,検査を恐れたりするため協力が得にくく安静が保てないので,十分な記録を得るにはくふうと根気を要する.
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