マスターしよう検査技術
小児の脳波のとりかた
厨川 和哉
1
1仙台市立病院中央臨床検査室
pp.457-464
発行日 1991年5月1日
Published Date 1991/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900607
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脳波検査は脳の電気活動の変化を記録するもので,てんかん波の検出,病巣部位の診断,障害の程度,意識水準の判定や脳発達の評価などに広く応用されている.検査対象が小児ではさらに年齢差による影響が大きく,加齢に応じて発達・変化する.新生児期では小児や成人と異なり,大部分を睡眠(入眠,静睡眠,動睡眠,不定睡眠などの睡眠周期1))で費やす.このように新生児および未熟児の脳波検査は特殊であるので専門書に譲り,本稿では乳児や小児期で検査に際し,理解力に欠け協力が得られにくい子供を対象にした“小児脳波のとりかた”について,技術的ポイントを中心に解説する.なお脳波計の点検や調整2)については基本操作であり,また6歳以上の小児は成人脳波記録とほぼ同様であるので,本文では割愛する.
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