検査を築いた人びと
斜位の検査法をはじめた眼科医 アルブレヒト・フォン・グレーフェ
深瀬 泰旦
1
1東京慈恵会医科大学医史学
pp.128
発行日 1987年2月1日
Published Date 1987/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203981
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小・中学生を中心に,ファミコンが爆発的に普及している.近ごろでは,幼稚園の年少組のコドモでさえ,テレビゲームに興じている時間が長くなったという.このようなコドモたちの中には,2時間も連続して遊んでいると,"眼位の異常"が起こることがある,という記事が,1986年9月の『毎日新聞』に載っていた.
患者の一眼にプリズムを着装し,前方においた,中央に黒点のある垂直線を両眼で見せて,その焦点の位置によって,"眼位の異常",すなわち斜位(潜伏斜視)の診断を下すことができる.これがグレーフェが考案した斜位の検査法である.
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