形態学的検査と技術 血液と病理
わだい
エリスロポエチン—その歴史的背景と展望
千葉 省三
1
1産業医大医療技術短大部
pp.393
発行日 1986年4月15日
Published Date 1986/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203650
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エリスロポエチン(erythropoietin;Epo)は,生体における赤血球の生成を調節するホルモン性物質として,近年,その作用の特異性が確立された物質である.
このEpoを中心とした赤血球生成に関する研究は,1906年フランスのCarnotとDefrandreの実験に始まる.すなわち,彼らは瀉血貧血したウサギの血漿を他の正常なウサギに注射したところ,被注射ウサギの赤血球数が有意に増加することを認め,貧血動物の血中には赤血球を増加させる物質が含まれると考えて,これに"hemopoietine"の名を与えた.
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