ザ・トレーニング
CH50の求め方
原島 典子
1
1埼玉医科大学病院中央検査部
pp.1123-1125
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203226
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ヒト血清中の補体活性の状態や,試薬として用いる動物血清の補体力価を表現する方法の一つに,抗原抗体複合物に結合した補体がclassical pathway(古典経路)のもとに反応が進み,その反応状態から活性総量として補体価を求める方法がある.通常,抗原にヒツジ赤血球〔E〕,抗体に溶血素〔A〕を用い,感作赤血球〔EA〕に補体(被検血清など)を加えてその溶血度から力価を求める方法が一般的であるが,この中でも梅毒血清診断に用いられているような100%溶血法と,50%溶血法とがある.今回はMayerの50%溶血法による補体価測定について勉強してみよう.
ではまず初めに測定方法から説明しよう.Mayerの原法は,全量7.5mlの至適濃度の反応液中で5×108個の至適感作ヒツジ赤血球〔EA〕の50%を37℃・60分で溶血させる量を,補体の1単位(1 CH50単位)としている.Mayer原法は全量が7.5mlと多量で,日常検査にはそぐわないため,普通は全量3.0mlとした1/2.5量法で行っている.
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