おかしな検査データ
殺虫剤とコリンエステラーゼ値—ゴキブリ駆除の波紋
八木 昌子
1
,
本山 生夫
1
,
伊藤 機一
2
1癌研究会附属病院中央検査部生化学
2東海大学医学部臨床病理
pp.1113-1114
発行日 1982年12月1日
Published Date 1982/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202659
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1981年12月10日プルール血清のコリンエステラーゼ(ChE)値を測定したところ,突然通常の7.3U/mlより0.6U/mlも低値の6.7U/mlを示した.ただし私たちが通常用いている3種の市販管理血清の値は通常値と変わりなかった.プール血清のChE値は翌日も翌々日も低値を示したが,その後は徐々に上昇し,約1週間で通常の値に回復した(図1).
当検査室のChE測定はブチリルチオコリンを基質とする試薬(BMC製)を用い,自動分析機日立726で行っている.本法によるChE値は再現性が良く安定した成績が得られていた.また,市販管理血清のChE測定値には,日常の精度管理上まったく問題点はみられなかった,
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