コーヒーブレイク
鴟尾放光
Y
pp.1006
発行日 1980年12月1日
Published Date 1980/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202181
- 有料閲覧
- 文献概要
57.0m,50.5m,49.1mは,世界最大の木造建築物である奈良東大寺金堂(大仏殿)の間口(東西),奥行(南北)高さの寸法である.
天平勝宝4年(750年),聖武天皇の発願で建立されたのは今から1230年余前であって,この創建当初の建物は間口が11間と現在の建物より4間約29m広く,壮大なものであったと言われる.その後1180年南都焼討ちで焼失,1195年再建,そして1567年三好・松永の戦乱で再び焼失,1688年から再建の工事が始まったが,資材調達が困難で,正面11間から7間に縮小し,柱はすべて寄木造りの合成円柱となったと言う.そして大仏殿の屋根を支える長さ,35m,直径1.5mの2本の巨材がなかなか得られず,やっと九州の山中で発見,鹿児島湾から海路大阪へ,さらに淀川から木津川まで湖って,大津から奈良まで,陸路数万の人により運ばれたが,伐り倒してから1年余を要したという.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.