おかしな検査データ
異常高値を示した血清トリグリセライド値—頭蓋内圧亢進・浮腫治療剤の酵素法への干渉
佐々木 禎一
1
,
小池 道雄
2
1札幌医科大学病院中央検査部
2札幌・大給臨床検査センター
pp.270-271
発行日 1980年3月1日
Published Date 1980/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202028
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先日,北海道の臨床化学分析談話会で"最近のトリグリセライド(以下TG)の測定法,特に酵素を用いる測定法の評価"について討議が行われたが,その席上筆者の一人から,TGが測定不能なくらい異常高値を示した例が紹介された.当日のゲスト演者であった川出真坂教授(岐阜大)を中心に,出席者間でその原因を追って意見が交わされ,その後医薬メーカー側の協力もあり,それが脳外科領域で使用された頭蓋内圧亢進・浮腫治療剤による薬剤干渉であることが判明した.その原因解明の手掛かりの概要を紹介してみたいと思う.
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