東西南北
地域医療と検査情報
倉田 正一
1
1慶応義塾大学病院管理学
pp.48
発行日 1980年1月1日
Published Date 1980/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201984
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臨床検査という問題を地域医療,特にその情報システムから眺めてみたい.
我が国では既に人間個体の生涯にわたって種々な臨床検査,健康診査が行われている.行政面でみても,妊産婦,乳幼児,成人,老人,更には癌,結核などの健診が各々の仕組みに従って進められている.地域のみでなく学校や職場など各所で展開される.これらの健診は年齢的に重複しているところもみられる.さて,上記の診査は所管する省庁ごとに,例えば厚生省,文部省,労働省,また同じ厚生省でも母子衛生課,栄養課,老人保健課,社会保険庁といった具合に部局ごとに独立して推進されている.検査項目に差のあることは当然としても,検査を実施する機関はばらばらであり,記録も各様である.
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