測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
ナイアシン試験
大泉 耕太郎
1
,
今野 淳
1
1東北大学抗酸菌病研究所 内科
pp.620-626
発行日 1978年8月1日
Published Date 1978/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201672
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細菌学的,臨床的意義
Buhler and Pollak1)(1953年)及びTimpe andRunyon2)らにより従来注目されていなかった結核菌以外の抗酸菌によるヒトの結核類似疾患が報告されて以来,いわるゆる非定型抗酸菌症に対する関心が高まった.本邦においても既に600例を超す同症が集計されている.
非定型抗酸菌の多くは毒力が弱く,一般に予後が良好である反面,既存の種々抗結核剤に低感受性を示すものがほとんどで,したがって,化学療法の効果は余り期待できないことが多い.これに反しヒト型結核菌(以下結核菌と言う)のヒトに対する病原性は強く,空洞形成を含む病巣を作り放置すれば致死的経過をたどる一方,現有の抗結核剤の組み合わせによる化学療法に極めてよく反応する.
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