測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
特殊染色はなぜ必要か・2—好銀線維染色(1)
金子 仁
1
1日本医大・老研
pp.502-504
発行日 1977年7月1日
Published Date 1977/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201397
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
好銀線維はいわば組織や臓器の骨格に当たる線維である.格子線維とも呼ばれる.肝,脾,リンパ節,筋肉,血管……どの組織でも必ず存在する.ただ粘液とか血液とか形のないものには存在しない.また,中枢神経系(例えば脳,脊髄)にもない.あっても血管の周囲にわずかながら認められるのみである.恐らく中枢神経系ではグリヤ線維や神経線維が骨格の役目を果たしているのだろう.
正常の組織や臓器のみならず腫瘍にもある.つまり腫瘍の骨格を作っているのが好銀線維である.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.