最近の検査技術
酵素による血清コレステロール測定法
亀野 靖郎
1
1神戸大医学部附属臨床検査技師学校
pp.373-377
発行日 1976年5月1日
Published Date 1976/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201061
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臨床化学分析における血清コレステロールの定量は,他の脂質成分の中でも最も早くから行われ,日常検査に欠くことのできないものの一つである.しかし,コレステロールに対する特異的な化学反応がなかったこと,またコレステロールは非水溶性で血中ではタンパクと結合した,いわゆるリポプロテインとして存在しているため,分離精製操作が必要であることなど多くの問題点があり,今日まで日常検査法として普遍的な方法が生まれるには至らなかった。
最近,酵素による測定法が報告され,直接比色定量法の一つとして注目されているが,ここでは酵素法の原理とその問題点について述べる.
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