知っておきたい検査機器
恒温装置
舟谷 文男
1
1慶応病院中検
pp.347-348
発行日 1976年5月1日
Published Date 1976/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201054
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恒温槽(サーモスタット)は酵素反応検査,血液凝固検査,微生物の培養など臨床検査に不可欠なものとして利用されている.しかし,あまりにも日常的な装置であるため水槽の水を入れ替えたりするぐらいで,装置の保守管理はおろそかになりがちである.周知のとおり,温度は反応速度のパラメーターの一つとして大きな意味をもつ.事実,精度管理によって,管理血清測定値のカタヨリ,バラツキなどの誤差因が恒温槽の温度調節の不備による場合が多く,日常よく経験されるところである.最近では熱電素子を利用した恒温槽が市販されて,精密で正確な温度制御が簡便なものとなったが,これとても正しい利用の仕方を知らねば,その持つべき機能を十分に発揮させることはできない.
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