研究
血清コレステロール測定の直接法について
吉野 二男
1
,
片平 宏
1
,
石川 浩子
1
,
斎藤 レイ子
1
1神奈川県立成人病センター
pp.140-141
発行日 1968年2月15日
Published Date 1968/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917687
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緒言
血清コレステロールの測定法にはいろいろの方法があり,それぞれ長所をもっているが,なかでも酢酸—硫酸を用いたLieberman-Burchard法に基礎をおいたもの,さらにその改良法が広く採用され,わが国ではZakらの抽出法によるZak-Henly変法が最も多く用いられている。そしてこれらに関しては,北村らにより余すところなく検討が加えられ,吟味を尽された感がある。その結果用いる試薬の不純が指摘されたため,各試薬メーカーでもよりよい試薬の供用に努力され,コレステロール測定用の高純度の酢酸,硫酸を得ることができるようになってきた。
一方において,最近検査室における検査件数の増加は,コレステロール測定においてもその例外でなく,ますます増加を示してきつつある。このような時に,なおZak-Henly法でも若干の繁雑さを感ぜざるを得ないので,優良な試薬を得ることができることと併せて,いわゆる直接法を検討してみることも意義あると考えて,Rosenthalの処方による直接法を検討して,広く応用されているZak-Henly法と比較してみたところ良い成績を得ることができたので,検査室業務の能率化とも考えて報告するしだいである。
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