最近の検査技術
染色体検査法
井上 信男
1
,
坂井 慶子
1
,
黒木 良和
2
1神奈川こども医療センター検査科
2神奈川こども医療センター遺伝科
pp.34-40
発行日 1976年1月1日
Published Date 1976/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200965
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ヒトの染色体が男女ともに46個から成ることを明らかにしたのはTjioとLevanで1956年のことである.
ヒトの染色体研究はFleming(1882年)の報告にまでさかのぼることができ,その歴史はかなり古い.1956年まで正常なヒトの染色体数が決定できなかった理由は何か?それまでの方法,技術では客観的な観察に耐えうる明瞭な標本作製ができなかったことによるものである.―1950年代当初は生殖細胞(主に睾丸組織)を材料としてパラフィン切片によらねばならなかった.
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