ひとこと
念々念ずべきこと
春日 豊和
pp.10-11
発行日 1974年5月1日
Published Date 1974/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200442
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- 文献概要
疾患の正しい診断のために臨床検査が占める役割がたいへん大きいことは申すまでもありません.ある種の心疾患のごとく聴診器のみでも診断しうるものもありますが,単純なカゼ症候群や,腹コワシといったものを除いてはほとんどの疾患が臨床検査なしには正確な診断がつけられません.
そして正しい診断こそ正しい治療に連なるものであり,また一方疾患の重・軽症度の判断や,治療効果のいかんも,すべてこれ臨床検査の成績にかかっていると言っても過言ではありません.患者さんの自覚症状や,医師のカンなどで判断することはかえって大けがを招くことになることがしばしばです.そうした臨床検査の持つ基本的な意味をまず再思三省してください.
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