臨床検査技師のための 生物学
発生
和田 優
1,2
1大東文化大
2大東医学技術専門学校
pp.24-27
発行日 1974年2月1日
Published Date 1974/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200365
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卵は受精すると細胞分裂を始め,次々と細胞分裂をくり返して,複雑な形態や機能をもつ個体にまで発達する.この過程を発生(development)という.
発生初期の細胞分裂は特に卵割*と呼ぶ(図1).そして卵割によって生じた細胞を割球と呼ぶ.すなわち,卵割が起こるごとに割球数は倍加する.しかし,割球は成長しないので,しだいに小さくなる.つまり,リンゴを2分,4分……というように切っていくのに似ている.割球の数が32ぐらいになると,全体の形がクワの実のようになる(桑実期;morula stage).
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