臨床検査技師のための 化学
化学反応・2 反応速度に影響を及ぼす要因
吉田 光孝
1
1東邦大理学部
pp.28-31
発行日 1973年5月1日
Published Date 1973/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200138
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植物の同化作用と呼ばれる"二酸化炭素と水から炭水化物を生ずる"化学反応式は,で与えられるが,この逆反応は炭水化物の燃焼(呼吸)であり"右から左へ"の反応が起こる.しかし植物は光とクロロフィルの協力のもとに,光合成という"左から右へ"の反応をつかさどっている.
このからくりは,たいへん興味深い重要な現象であるが,そのなぞをある程度明らかにした人は,1961年度のノーベル化学賞を受けたカリフォルニヤ大学のCalvin教授であった.すなわち左から右の物質が生ずる途中の物質を,放射性炭素を含む二酸化炭素C14O2を出発物質として用いて確かめた.
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