Japanese
English
特集 代謝と機能
酵素反応速度論の利用
How cnzyme kinetics had been used
橋本 隆
1
Takashi Hashimoto
1
1京都大学医学部医化学教室
1Department of Medical Chemistry, Kyoto University Faculty of Medicine
pp.256-260
発行日 1970年8月15日
Published Date 1970/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425902855
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どの生化学の教科書も,程度の差こそあれ酵素の定常状態での反応速度論を扱つている。酵素反応速度論は酵素学にとつて欠くことのできない方法論の一つである。今まで酵素反応速度論的解析は,比較的扱いにくい型式で紹介されてきたが,最近では新しい型式にまとめられ1)利用されやすくなつた。ところが,酵素反応機構を解明するために反応速度論を利用するということについてはいろいろ議論がかわされてきている。すなわち反応速度論は有用な方法論であるが,その有用性の程度の判定が研究者のなかでまちまちであるためである。ここでは,日本で反応速度論が今までどの程度利用されてきたか,また現在の立場からみてどの程度正確に使用されてきたかを調べ,反応速度論利用に関する考察の一助としたいと考えている。
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