オピニオン
風疹ワクチンの積極的接種を
齋藤 昭彦
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野
pp.704-705
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104335
- 有料閲覧
- 文献概要
最近の風疹の流行
2012年の夏から流行し始めた風疹は,2013年5月に患者数のピークを迎え,2013年末にようやく終息傾向を迎えた.この流行によって14,700名を超える症例数が報告され,44名の先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome:CRS)の患者が報告された(2014年3月現在).風疹は,不顕性感染(感染しても症状が出現しないこと)をきたすこともある.また,CRSも出生直後ではなく,生後一定の期間を経て症状が出てくることもあるので,患者の実数とCRS患者数は,その報告を大きく上回っていることが想定される.なお,今回の流行における発症者の約3/4が男性であり,特に,20~40歳代の男性がその多数を占めた.
国内での風疹の流行は,2003~2004年と2011年にも相次いで報告された.なぜ,日本国内で繰り返し,風疹は流行するのであろうか.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.