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認定病理検査技師制度
佐々木 毅
1
1東京大学医学部附属病院遠隔病理診断・地域連携推進室
pp.524-527
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104285
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現状と背景
病理診断は“診断の最後のとりで,最終診断”とされ,これまで国民の医療に深くかかわってきた.近年は特に,癌診療の分野での術中迅速診断や,コンパニオン診断を用いた薬物療法の適応の判断など,病理部門が医療のなかで果たす役割は毎年拡大の一途をたどっている.厚生労働省による社会医療診療行為別調査の2005年と2012年の病理業務量の比較を表1に示す.この7年間で病理診断件数は1.7倍,術中迅速診断件数は3倍,免疫染色数は2.5倍にも増加している.
2012年の「がん診療提供体制のあり方に関する検討会」では,10年ぶりとなる“癌診療体制の見直し”が議論され,現在の「がん診療連携拠点病院」には機能強化の一環として“常勤病理医の配置”と“術中迅速病理標本作製を含む病理診断室の設置”が,また,新たに創設される「がん診療病院」には“術中迅速病理標本作製を含む病理診断室の設置”がそれぞれ必須要件として加えられた.
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