連載 小児の臨床検査・1【新連載】
本連載の開始にあたって
河合 忠
1
1国際臨床病理センター
pp.324-328
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104231
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はじめに
本連載のタイトルは「小児の臨床検査」であるが,まず,臨床検査の対象となる“小児”について正しい理解をしておく必要がある.一般的には,“こども”“子供”などと同義語に用いられることが多いが,母子保健法,児童福祉法,学校保健法で用いられている年齢別区分による分類をまとめると,表1のとおりである.
一般的に,医療機関の小児科診療の対象となるのは乳幼児,児童であるが,国立成育医療研究センターなどのような高度医療機関では,妊婦・胎児医療,周産期医療(新生児を含む),小児医療,思春期医療などと区分していることがある.本稿では,特に言及しない限り,乳幼児,児童を含む小児について述べる.
小児の診療において,臨床検査に関連して特に問題となるのは,患児への対面,検体採取,および年齢別基準値の設定である.測定法は原則として成人とほぼ同じであり,可能な限り,微量の検体による測定操作法や(無)微侵襲の測定法を採用するが,小児に特有な検査結果の判定が求められる場合もある.それらについての詳細は,本連載の今後の各回を参照されたい.
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