技術講座 生理
シリーズ 肝臓の超音波検査・3
びまん性肝疾患
南里 和秀
1
,
米山 昌司
1
1静岡県立静岡がんセンター生理検査科
pp.183-187
発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103863
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
新しい知見
音速補正:超音波の送信時の音速は1,530m/sに統一されているが,受信時の音速は変更可能である.肝・脾・腎の音速1,540m/sに比し,脂肪は1,450m/sと遅い.このように媒体の音速が異なる場合には,画像が歪みフォーカスも不良になる.そのため,脂肪肝が存在する場合には受信時の音速を低めに調整することで,肝深部のスペックルの潰れ,肝静脈の不鮮明化,横隔膜ラインのぼやけなどが改善される.
肝硬度測定:従来,肝硬度測定については腹腔鏡下により肝生検で組織を採取していた.しかし平成24年(2012年)度からは,肝硬変が疑われる患者に超音波を用いて非侵襲的に肝臓の硬さを測定する場合に診療報酬上200点が認可された.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.