トピックス
医療機器の集中管理
岩藤 晋
1
1岡山大学病院ME機器センター
pp.151-153
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103852
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■医療機器の集中管理の現状
1.医療機器の安全管理
2007年の医療法の改正では,医療機関に対して,良質な医療を提供する体制の確保が求められ,「医療機器に係る安全確保のための体制の確保」が義務化された.各医療機関に対しては,医療機器に関する十分な知識を有する医療機器安全管理責任者を配置し,①従事者に対する医療機器の安全使用のための研修の実施,②医療機器の保守点検に関する計画の策定および保守点検の適切な実施,③医療機器の安全使用のために必要となる情報の収集その他の医療機器の安全使用を目的とした改善のための方策の実施,が求められた.
医療機器は,薬事法において「人若しくは動物の疾病の診断,治療若しくは予防に使用されること,又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具などであって,政令で定めるもの」とされている.そして,人体に与えるリスクに応じた安全対策を講ずることを目的として,高度管理医療機器(クラスⅢ/Ⅳ),管理医療機器(クラスⅡ),一般医療機器(クラスⅠ)に分類されている.また,この分類とは別に,保守点検,修理その他の管理に専門的な知識および技能を必要とする医療機器を特定保守管理医療機器としている(図1).さらに,特定保守管理医療機器のなかには,設置に当たって,保険衛生上の危害の発生を防止するため,組み立てにかかわる管理が必要となる設置管理医療機器がある.
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