技術講座 生理
シリーズ 肝臓の超音波検査・2
腫瘤性病変の特徴を覚えよう
望月 幸子
1
,
南里 和秀
1
,
米山 昌司
1
1静岡県立静岡がんセンター生理検査科
pp.96-101
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103832
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新しい知見
第二世代の超音波造影剤である“Sonazoid®(ソナゾイド®)”が広く普及し,肝腫瘤の鑑別診断や存在診断,治療に活用されている.この検査では,血流動態をリアルタイムに描出する血管相と,10分以降の肝実質を造影する後血管相が得られる.後血管相での造影は複数回のスキャンも可能で,Bモードでは視認できない腫瘤が後血管相で検出された場合,腫瘤に対して再度ソナゾイド®を投与することにより動脈血の有無を確認できる.これにより,肝腫瘤の鑑別診断と微小病変の検出がより可能となった.また,CTやMRIの造影剤と比べ副作用が少なく,呼気排泄のため腎機能が低下している患者にも使用できるという利点がある.
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