病気のはなし
POEMS症候群
澤井 摂
1
1千葉大学大学院医学研究院分子病態解析学
pp.6-12
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103807
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サマリー
POEMS症候群は形質細胞の単クローン性増殖を伴い,多発ニューロパチーを必発とし,浮腫・胸腹水,臓器腫大,皮膚症状(剛毛,色素沈着,血管腫),骨硬化性病変,M蛋白血症を呈する疾患である.本疾患では,血管内皮増殖因子の強力な血管新生,血管透過性亢進作用により,多彩な臨床症状が惹起されると考えられている.長期寛解を目指す新規治療法として,自己末梢血幹細胞移植を伴う大量化学療法と,高齢者や多臓器病変のため移植療法の適応にならない場合の治療法としてサリドマイド療法が期待されている.
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