技術講座 微生物
緑膿菌の感受性試験と耐性因子の検出
福田 砂織
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.1416-1421
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103784
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新しい知見
多くの施設で,緑膿菌の感受性検査はCLSI(Clinical and Laboratory Standard Institute)の判定基準が採用されている.2012年にCLSIは緑膿菌のカルバペネム系薬のブレイクポイントを4μg/mlから2μg/mlへ,tazobactam/piperacillin(T/P)は64μg/mlから16μg/mlへ変更した1).筆者が2011年に解析した緑膿菌感受性結果2)をこの基準で判定すると,従来80%以上あった感受性率が80%を下回る結果となる.判定基準の変更は臨床への報告に大きな影響を与えるため,新しい情報の入手と対応には注意が必要である.
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