Laboratory Practice 〈輸血〉
安全な輸血実施のために―日赤血液センターの体制②―血液センターの集約化による検査法の統一化
平 力造
1
1日本赤十字社血液事業本部
pp.310-314
発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103506
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はじめに
日本赤十字社の血液事業を取り巻く環境は,特定生物由来製剤の製造販売業者としての法的規制はもとより,社会的にも安全性に対する関心が高まるなか,より高度な安全基準を全国の赤十字血液センターで維持していくことが求められている.
そこで,日本赤十字社では,平成23年(2011年)度から,さらなる血液製剤の安全性の向上と安定供給の確保および効率的な事業運営を目的として,広域的な事業運営体制に向けた検査・製剤業務の集約化を進めている.
2008年8月現在,全国10か所の検査実施施設,全国4か所の核酸増幅検査(nucleic acid amplification test,NAT)施設で統一化した検査法で,年間約530万検体の献血血液の検査が実施されている.本稿では,現在実施している「安全で高品質な輸血用血液を供給するための検査法」について概説する.
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