増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典
Ⅴ 生理
腹部エコー
米山 昌司
1
1静岡県立静岡がんセンター生理検査科
pp.914-918
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103314
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はじめに
腹部超音波検査(腹部エコー)は,臓器の形態,腫瘍や結石などの異常構造物の検出,貯留液の有無,血流の評価がベッドサイドでも可能な非侵襲的検査である.腹部エコーのパニック値は検体検査に比べて周知に馴染まないが,生命にかかわる重篤な疾患,容態を左右する疾患,早期に処置が必要と判断される疾患,当日の処置や他の検査を行ったほうがよいと判断される所見である.きわめて重篤な場合は,救急外来などから直ちに手術や処置が行われ,技師が検査を行わないことも多い.
今回は検査室で遭遇することが想定され,速やかに報告する必要がある超音波所見(パニック値)について述べる.
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