増刊号 緊急報告すべき検査結果のすべて―すぐに使えるパニック値事典
総論
松尾 収二
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.726-728
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103268
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はじめに
1975年,Lundbergは即治療を要する危険な病態を示唆する異常値をpanic valueあるいはcritical valueと定義し,これを速報するという画期的な検査報告システムを提唱した1).このパニック値は主治医に緊急報告(速報)することによって初めて生きてくる.特にパニック値を予期していない場合,治療方針の決定に大きな影響を及ぼす.多忙な医師にとって警鐘を鳴らしてくれることはありがたいことである.しかし,至極当然なこの行為も,きちんとした態勢をとるにはそれなりの苦労が伴う.そこで,総論としてパニック値速報の運用とその留意点について言及する.
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