技術講座 生理
下肢静脈瘤の検査法―不全穿通枝の見つけ方と評価法
山本 哲也
1
1埼玉医科大学国際医療センター中央検査部
pp.1207-1213
発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103000
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新しい知見
下肢静脈瘤の治療法は古くから圧迫療法や硬化療法,結紮術,ストリッピング術などが一般的に行われている.これらの治療法は下肢静脈瘤の種類や重症度によって選択され,それぞれを組み合わせる場合も多い.静脈瘤の複雑な病態解明が進む現在,低侵襲で効果的な治療を求め,変遷を続けている.最近ではレーザー治療(endovenous laser treatment,ELT)やラジオ波治療(radiofrequency ablation,RFA)などの血管内治療が注目されている.両者とも血管内に挿入したファイバーあるいはカテーテルからエネルギーを照射して病的な血管を焼灼・閉塞する治療法である.まだ再発率や再開通率の遠隔成績の報告は少ないが,低侵襲で術後の回復が早く,下肢静脈瘤の新しい治療法として期待されている.
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