疾患と検査値の推移
ウイルス性肺炎
川島 辰男
1
,
松澤 康雄
1
,
蛭田 啓之
2
1東邦大学医療センター佐倉病院呼吸器内科
2東邦大学医療センター佐倉病院・病院病理部
pp.621-626
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102853
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はじめに
肺炎の起因菌としては主に細菌,真菌,原虫そしてウイルスなどがある.市中肺炎のうち18~28%はウイルス性肺炎であり,起因菌としてはインフルエンザウイルス,パラインフルエンザウイルス,アデノウイルス,RSウイルス,サイトメガロウイルス,麻疹ウイルス,水痘ウイルス,帯状疱疹ウイルスなどがあり,一般に乳幼児~小児,高齢者,免疫不全疾患,薬物などによる免疫抑制状態の患者などに生ずることが多いが,健常者にも発症し市中肺炎をきたす1,2).市中肺炎の病因ウイルスとして新生児ではサイトメガロウイルス,ヘルペスウイルス,乳幼児~小児ではRSウイルス,パラインフルエンザウイルス,ヒトメタニューモウイルス,インフルエンザウイルス,アデノウイルス,ライノウイルスなどが多く3),成人ではインフルエンザ,RSウイルス,アデノウイルスが多い4)(表).
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