オピニオン
包括医療 その後
金光 房江
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1財団法人倉敷中央病院臨床検査科
pp.612
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102851
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診断群分類(diagnosis procedure combination,DPC)包括評価による入院医療費の定額支払制度,いわゆる包括医療制度は2003年4月から特定機能病院等を対象に開始されました.翌2004年からはDPC調査協力病院として対象が拡大されたため,当院も参加し2005年からDPC対象病院となりました.その後5,6年が経過し,包括医療化に伴う傾向がみえてきたので,クリニカルインディケータとの関連で検査部門の動向を考えてみます.
当院では包括医療の対象となる一般病床は,協力参加の2004年では1,106床でした.その後,許可病床数が増えたため,現在では1,125床が対象病床として稼動しています.平均在院日数は,2004年は15.2日でしたが,2007年からは12日台です.在院日数が短縮するに従い病床回転数は上がり,1か月の新入院患者数は6年間で25%増加しました.一方,1日平均外来患者数は6年前も現在も2,800人台で大きな変化はありません.これは地域医療連携体制が機能しているためで,6年間で紹介率,逆紹介率ともに20ポイント程度上昇しました.また,救急センターを受診した救急患者は6年間で22%増加しました.
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