役に立つ免疫組織化学●免疫組織化学で注目すべき抗体
悪性リンパ腫とCXCL13
太田 聡
1
1東京大学大学院医学系研究科病因・病理学専攻 人体病理学・病理診断学分野
pp.538-540
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102836
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免疫染色と悪性リンパ腫の診断
リンパ節または諸臓器リンパ組織の良悪を含めた診断をする際に,病理医は通常のHE(hematoxylin-eosin)標本で鑑別を絞る.その後に,病理標本では免疫染色やin situ hybridizationを施行し,病理診断を確定していく.その診断過程で,病理標本のみでは診断確定できず,臨床経過やフローサイトメーター,染色体検査,遺伝子再構成(T細胞受容体,免疫グロブリン)などほかの検査の結果を併せて判断する必要がある症例もしばしば経験する.
ただし,悪性リンパ腫の診断に病理標本の検討は不可欠な検査であり,免疫染色は欠かすことのできないツールであることは言うまでもない.
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