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脱脂について
濱川 真治
1
1公立昭和病院臨床検査科
pp.348
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102793
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■脱脂処理の必要性
病理組織染色に用いるパラフィン切片は,(1)ホルマリンによる固定,(2)アルコールによる脱水,(3)中間剤による脱アルコール,(4)パラフィン浸透の各工程が完了していることにより良好な標本作製が可能となる.通常,アルコールによる脱水工程やクロロホルムなどの中間剤処理,パラフィン浸透工程において,組織中の大まかな脂肪は溶出する.しかし,脂肪成分の多い組織は,パラフィンの浸透が妨げられ薄切が困難となる場合が多く,前処理として“脱脂”という操作が必要となる.
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