技術講座 生化学
―ホルモンの測定シリーズ・14 性腺系:1―エストラジオール(E2),プロゲステロン,ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)
竹岡 啓子
1
,
日高 洋
2
1大阪大学医学部附属病院医療技術部検査部門
2大阪大学大学院医学系研究科内科学講座(臨床検査診断学)
pp.329-336
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102790
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新しい知見
エストロゲン,プロゲステロンなどの性腺ステロイドホルモンは性周期や生殖機能において重要な作用を示し,これらのホルモン測定は関連疾患の病態把握や生殖補助医療には不可欠な検査である.ホルモンの遊離型は細胞内の核内受容体と結合したのち活性化され,さらにその複合体は標的遺伝子に結合してmRNAに転写され,蛋白合成がなされた結果,ホルモン作用を示す.内分泌ホルモン関連疾患(乳癌・卵巣癌など)の発症リスクと遺伝子多型(ホルモン受容体遺伝子や代謝酵素遺伝子)との関連については数多く研究がなされているが,いまだ明らかな結論は得られていない1,2).癌の発症には環境因子を含む多因子の関与が考えられている.
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