臨床医からの質問に答える
尿試験紙法による慢性腎臓病診断の可能性
星 雅人
1
,
小林 沙織
1
1岐阜大学医学部附属病院検査部
pp.304-305
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102783
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
はじめに
近年,慢性腎臓病(chronic kidney disease,CKD)は,増加傾向にある末期腎不全の予備軍として注目されている.CKDは蛋白尿または推定糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate,eGFR)で診断でき,eGFRによって病期(1~5期)が分類される1).わが国では,検診,診療検査などで広く尿定性検査が行われており,自覚症状に乏しいCKD早期発見に貢献している.特に重要なのは尿蛋白検査であり,尿蛋白陽性者では,透析移行率が高く,早期発見・治療が望まれる.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.