Laboratory Practice 〈微生物〉
緑膿菌
野竹 重幸
1,2
,
菊池 賢
1
1順天堂大学医学部感染制御科学
2株式会社ミロクメディカルラボラトリー
pp.753-757
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102510
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)は偏性好気性のブドウ糖非発酵性グラム陰性桿菌(glucose non-fermentative Gram-negative rod)で,代表的な日和見感染菌である.もともと,多くの抗菌薬に自然耐性を示し,獲得耐性も少なくない.近年の医療現場ではIVHカテーテルをはじめ医療器具装着患者などの易感染患者が増加傾向にあり,P. aeruginosaによる日和見感染症や院内感染の増加が危惧されている.
本稿では,P. aeruginosaの菌種同定・薬剤感受性をはじめ,薬剤耐性緑膿菌(multidrug-resistant P. aeruginosa,MDRP)やクオラムセンシング機構(quorum-sensing system)など最近のトピックスについても触れる.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.