Laboratory Practice 〈微生物〉
接触者健診におけるクオンティフェロンの有用性
矢野 修一
1
1独立行政法人国立病院機構松江病院呼吸器科
pp.147-149
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102371
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はじめに
以前は院内感染対策の一環として職員の二段階ツベルクリン反応(以下,ツ反)検査が行われていた.しかし,BCG接種および非結核性抗酸菌症の影響を受けるため,ツ反検査では正確な結核感染の診断は困難であった.BCGの影響を受けないクオンティフェロン(R)TB-2G(Cellestis社,オーストラリア;以下,QFT)は高い感度・特異性をもつことが報告されている1~3).
2005年米国食品医薬品局(Food and Drug Administration,FDA)は潜在性結核感染および結核症を含む結核診断の手段としてQFTを承認した4).また,米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention,CDC)もツ反に代わってQFTを推奨した.わが国でもさまざまな施設でQFTに関する知見が蓄積されつつある.当院でのQFT活用の現状を踏まえ接触者健診におけるQFTの有用性について検討する.
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