トピックス
血清TARCの有用性
金子 栄
1
1島根大学医学部皮膚科
pp.1315-1317
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543207004
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TARCとは
TARC(thymus and activation-regulated chemokine)は,特定の白血球を遊走させるケモカインの1つで,71個のアミノ酸より構成される蛋白質である.ケモカインはG蛋白質共役型受容体を介してその作用を発現する塩基性蛋白質であり,サイトカインの一種である(図1)1,2).白血球などの遊走を引き起こし,炎症の形成に関与する.ケモカインは50種類以上が同定されているが,構造上の違いからCCケモカイン,CXCケモカイン,CケモカインおよびCX3Cケモカインに分類されている.TARCはCCケモカインであり,系統的名称としてCCL17とも呼称され,そのリガンドはCCR4受容体であり,この受容体は2型ヘルパーT(type 2 helper T:Th2)細胞にしか発現しないとされている2).
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