Laboratory Practice 〈微生物〉
プロカルシトニン測定の臨床的有用性
玉置 健一郎
1
,
森信 暁雄
2
,
熊谷 俊一
3
1関西電力病院呼吸器内科
2神戸大学大学院医学研究科臨床検査医学
3神戸大学大学院医学研究科生体情報医学講座臨床病態・免疫学分野
pp.45-49
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102347
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はじめに
熱傷患者で血中プロカルシトニン(procalcitonin,PCT)濃度の上昇がみられることが1992年に報告された1).続いて,重症細菌感染症では血中PCT濃度は上昇するがウイルス感染症では上昇しにくいことが1993年に報告され2),重症感染症における意義が注目されはじめた.その後,PCTの生物学的な意義が徐々に解明され,現在では全身性細菌感染症に特異な炎症マーカーとしての地位を確立しつつある.わが国でも2006年2月から保険収載された.
本稿ではPCTの特徴,検査法,臨床的意義などについて述べる.
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