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リゾホスファチジン酸とオートタキシン
中村 和宏
1
,
矢冨 裕
2
1東京大学医学部附属病院検査部
2東京大学大学院医学系研究科臨床病態医学
pp.866-868
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102187
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はじめに
エイコサノイドを代表とする脂質メディエーターが,各種組織(細胞)で種々の(病態)生理学的作用を発揮することは多くの研究成果が示すところである.現在もこの基礎研究は盛んに行われているが,それと比較して,その測定の臨床検査への応用に関しては今後の発展を待つ部分が多い.筆者らはこの未開拓の領域に取り組んでおり,特にリゾリン脂質性メディエーターであるスフィンゴシン1-リン酸とリゾホスファチジン酸(lysophosphatidic acid,LPA)に注目している.本稿では後者のLPAとその産生酵素のオートタキシン(autotaxin,ATX)について解説する.
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