臨床医からの質問に答える
免疫クロマトグラフィー法を用いた尿中抗原検査による肺炎診断
舘田 一博
1
1東邦大学医学部微生物・感染症学講座
pp.664-666
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102131
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はじめに
肺炎をはじめとする感染症の診断法としては培養法がゴールドスタンダードであるが,その他に血清抗体価測定,遺伝子診断,病原体抗原検出などの方法が臨床応用されている.最近になって重症肺炎の原因として重要な肺炎球菌とレジオネラ(Legionella)に対する尿中抗原検出キットが開発され,その臨床的有用性が確認されている.特に免疫クロマトグラフィー法による検査は,「いつでも,どこでも,誰にでも実施可能な検査で,しかもすぐに結果がわかる」という理想的方法の一つである.本稿では,これら尿中抗原検出キットの特徴・有用性について説明するとともに,最近わかってきたいくつかの問題点について概説する.
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